大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和34(オ)281 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人弁護士中谷鉄也の上告理由一について。

しかし、本件契約が控訴人ら(上告人ら、被告ら)の無思慮、窮状に乗じてなされ

たことを認むべき資料がない旨の原判決の判断、並びに、本件金員が原判示の事情

で借受けたもので、控訴人らの無思慮、窮状に乗じたものでない旨の原審の事実認

定、および、その価額が債権額に比し著しく高価であると認むべき証拠はない旨の

原判決の判断は、すべて原判示の証拠関係に照し肯認できるから、原判決には所論

の違法は認められない。

同二、三について。

しかし、原判決は、前論旨について述べたとおり上告人らの窮状を認めなかつた

ものであり、そして、利息制限法違反の利息も支払われた以上その取戻はできない

旨の原判決の判断は正当であると認められるから、原判決がその可能を前提とする

所論抗弁を排斥したこともこれを正当として是認できるし、また、控訴人正次に対

する本件売買予約完結の意思表示は、弁済期に貸金元金の支払がなされないときに

被控訴人(被上告人、原告)においてそれをなしうる約定であるから、計算上利息

が昭和二九年五月八日まで支払済となるか否かは、本訴売買予約に基く所有権移転

登記手続の請求に直接の関係がない旨の原判決の判断も正当であつて、所論の違法

は認められない。

同四について。

しかし、所論売買予約及び代物弁済予約を解除する合意が成立しない旨の原判決

の認定は、その挙示の証拠によつて肯認できる。されば、所論は、原審が適法にな

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した証拠の取捨、判断ないし事実の認定を非難するに帰し採ることができない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 高 木 常 七

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